- Category : 豆知識
- 2021.05.20
こんにちは。The KAMAKURA WEDDINGの長谷川です。
突然ですが、、、
『なぜ鎌倉で結婚式をされたいのですか?』
ご見学にいらっしゃる皆様に伺うと、
『和装で結婚式を挙げることに、実は以前から憧れていました!』
『鎌倉なら和装が似合いそうだから』
そんなお声を耳に致します。
【鎌倉】といえば、歴史的建造物や日本の文化が今も継承され息づく街。
都会の喧騒を離れ、ショートトリップ気分も味わえる非日常の空間。
自然に囲まれて、日本の歴史や文化を体感できる場所。
開放的な空間なら、ソーシャルディスタンスもとれて安心。
日本人ならではの着物を着てみたいし、両親も喜びそう。
お客様によってご希望は様々です。
このような和装の花嫁衣裳にも様々な種類があります。
今回は花嫁衣装の中でも、個性の際立つ『引き振袖』の歴史と着こなし方をご紹介をさせていただきます。
前編【白無垢編】はこちら:和装の花嫁衣裳って何があるの?【白無垢(しろむく)編】
さて、皆様は『引き振袖(ひきふりそで)』という衣装はご存知でしょうか。
初めて聞く方も多いのではないでしょうか。
日頃からなかなか着物は着る機会のない方にも、わかりやすくご紹介させていただきます。
■引き振袖の歴史
そもそも引き振袖とはどういったものかと申しますと、
おはしょり(ウェスト部分でたくしあげる布)を作らずに裾をひきずって
お召しいただく婚礼用の振袖です。
成人式で振袖をお召しになった方も多いかと存じますが、着物のつくりはもちろん変わりますが、
簡単に言うと着付けの仕方が変わります。
かつては既婚の女性の礼装であった黒留袖(くろとめそで)に作り直せるように、
黒地のもので婚礼衣装を作ったのが『黒引き』の始まりです。
冠婚葬祭でご親族がお召しのお着物をご覧になられたことがおありの方もいらっしゃるかと存じます。
引き振袖の歴史はなんと白無垢よりも古く、元々は武家の婚礼衣装として着用されていました。
江戸時代後期までは 『黒引き振り』が上流階級の花嫁衣裳として扱われていましたが、昭和初期からは一般的な婚礼衣裳として扱われるようになりました。
『黒』というと、現在では喪服のイメージもございますが、元々おめでたい時に黒を着用するのが昔からの風習でありました。
そして婚礼の後に長い袖を切って黒留袖に仕立て直すのが定番だったため、婚礼衣装を留袖にできることから、とても重宝された婚礼衣裳としての黒引き振袖が主流となっていきました。
また、白無垢が「嫁ぎ先の色に染まる」という意味を持っているのに対し、黒引振袖の黒は「ほかの色には染まらない」という意味が込められています。
当時の時代背景から、嫁ぐ花嫁の決意のようなものを感じます。
■引き振袖の特徴とスタイリング
そして引振袖の特徴は、なんといってもその美しい帯結びがスタイリングの要になります。
帯を360度どこからでもご覧いただけるので、立体感のある帯結びを楽しんでいただけたり、華やかな小物で自分らしさを表現することも可能です。
また、ヘアスタイルも角隠しと、地毛で結い上げる文金高島田でといったスタイルは古典的でありながらも、花嫁の奥ゆかしさと決意を表現できます。
洋髪とヘッドドレスと合わせますと、個性あふれるご自分らしさを感じるスタイリングになります。
また、 裾の先端に “ふき” という綿を入れて厚みを出した部分がつくられているのですが、この “ふき” は遠近法が利いた脚長効果もあります全体的にほっそりと足が長く見えるので、スタイルアップをしたい花嫁様にはおすすめです。
黒や赤以外にも、春らしい明るい色目の引き振袖も、やわらかな印象が人気です。
■数寄屋造りの日本家屋で結婚式
『限定招待』をされたご列席の皆さまと、日本料理を楽しむ和の披露宴にはすっきりとしたシルエットの引き振袖がぴったりです。
趣のある日本庭園や和室には、古典的な色味の引き振袖がとてもよく似合います。
また、引き振袖は色打掛や白無垢と比較しましても、動きやすいのも特徴ですのでお二人が直接皆様に感謝を伝えたい、ご挨拶されたい、自由度の高さの面でも人気の衣装です。
上品ながらもこだわりのつまった大人コーディネートで披露宴を皆さまと楽しんでみてはいかがでしょうか。
引き振袖は会場や小物などのコーディネートによって全く違った印象を与えてくれます。
特別な日の引き振袖、心残りのないように遊び心のあるスタイリングにも挑戦してみませんか。
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これからスタートする皆様も是非、一度ウェディングサロンまでお気軽にお問合せください。
お二人のご要望を最大限カタチにするお手伝いをさせていただきます。